2022.10.05 保険知識

生命保険の試験制度

生命保険の試験制度

こんにちは、UCnote担当です。
この記事は、2022年1月21日にnoteに投稿したものを、加筆訂正しました。

今回は生命保険業界の試験制度のご紹介です。なお私が試験を受けた当時の情報をベースにしているため、現在とは異なる点があるかもしれません。それでは早速書いていきます。


■業界共通試験

生命保険は、生命保険募集人として登録されることで販売が可能になります。登録には試験の合格が必要です。試験の主催は一般社団法人生命保険協会です。なお販売登録のみならず、継続教育を推進するための資格試験も用意されています。以下試験種類を列挙します。

▼生命保険一般課程試験

合格することで募集人として登録される試験です。必ず受けなければなりません。退職時には登録は廃止になりますので、転職のたびに受ける必要があります。
合格点は70点でテキストがあります。内容はテキストの内容がまるまる出てきます。これらの条件は全テスト共通ですね。

私は前職が飲食店勤務でした。FP3級は持っていたものの保険はちんぷんかんぷん。苦労しました。一般的に簡単と言われていますけれど個人的には苦しい時間でしたね。入社が2月で試験も2月、もう少し時間が欲しいと思ったものです。当時の社長には100点取れと言われており、それもプレッシャーでした。結果100点に至らずでした。

▼生命保険専門課程試験

一般課程試験を合格すると受けることができます。乗合代理店(複数の保険会社を扱う保険代理店)になるためには、会社に一名は必要です。また、変額保険及び外貨建保険の販売のための資格を得るには必要になります。
合格するとライフ・コンサルタントという称号を獲得でき、カードをもらえます。
内容は一般課程試験と重複する点が多い印象ですが、より詳しい内容が追加されています。基礎知識(一般課程試験)→実践→再確認+α(専門課程試験)といった意味合いがあるのだろうと推察します。

▼変額保険販売資格試験

変額保険を取り扱うには必須の試験です。こちらは専門課程試験を合格すると受けられるようになります。試験は専門課程と同日に開催されているので、専門課程を合格の前提で受けることが可能でした。
内容は、変額保険の種類やしくみです。

専門と変額の2科目同時受験とのことで「!?」というのが当時の心境でした。テキストが薄いのは救いでした。GWを活用して何とか事なきを得ました。現在なら、外貨建保険も含めて3科目になるのかもしれません…

▼生命保険応用課程試験

こちらも専門課程を合格後に受けることができます。合格するとシニア・ライフ・コンサルタントという称号を獲得でき、カードをもらえます。
内容も税金や企業、金融、年金など保険そのものよりも、保険に付随する内容が多くなっています。

▼生命保険大学課程試験

こちらが最後の試験です。6科目あり、順不同で受けていきます。

・生命保険の仕組みと個人保険商品
・ファイナンシャルプランニングとコンプライアンス
・生命保険と税・相続
・資産運用知識
・企業向け保険商品とコンサルティング
・社会保障制度

すべて合格するとトータル・ライフ・コンサルタントの称号を獲得でき、認定証がもらえます。なお各科目90点以上取ると優秀賞として表彰状がもらえます。

私は2科目ずつ受けました。すべて受け終わったあとは「解放された」という思いが強かったです。

▼外貨建保険販売資格試験

2020年10月から開始された試験です。2022年3月までに合格しないと4月からは外貨建保険が販売できなくなります。なお同じく4月からは専門課程を合格する、もしくは同時に申し込めるという点で変額保険と同様の立ち位置になるようです。
内容は為替や外貨建保険の仕組みについてです。

コンピュータ試験=CBTでした。2020年4月からは上記すべての試験がCBTになっていたようです。私はチェックシートでの試験でした。もっと昔は記入式だったようです。時代の流れを感じますね。


■結び

現在の生命保険協会の試験は以上です。損害保険はまた別に試験があります。